四輪アライメントは、車のタイヤが正しい角度で接地するように調整する作業です。これにより、車両が正しく直進し、タイヤの摩耗を均一にし、燃費を向上させ、運転の安定性を確保することができます。

具体的には、以下のような角度を調整します:

トー角 (Toe)

トー角とは、車輪が前方から見たときに、車輪の先端が内側または外側に向いている角度のことです。

  • トーイン (Toe-In):タイヤの先端が内側に向いている状態。タイヤが車の前方に向かって少し内側に向いているため、安定性が増し、直進時のコントロールが良くなります。
  • トーアウト (Toe-Out):タイヤの先端が外側に向いている状態。タイヤが外側に向いているため、ハンドリングが鋭くなり、特にコーナリング時の応答性が向上します。

キャンバー角 (Camber)

キャンバー角とは、車輪の上部が内側または外側に傾いている角度のことです。正面から見たときの車輪の傾きです。

  • ポジティブキャンバー (Positive Camber):タイヤの上部が外側に向いている状態。タイヤの接地面が外側に広がるため、安定性が増し、重い荷物を積んだ際に特に効果的です。
  • ネガティブキャンバー (Negative Camber):タイヤの上部が内側に向いている状態。タイヤの接地面が内側に広がるため、コーナリング時のグリップが向上します。スポーツカーやパフォーマンスカーでよく見られます。

キャスター角 (Caster)

キャスター角とは、ステアリング軸が前後方向に傾いている角度のことです。側面から見たときの角度です。

  • ポジティブキャスター (Positive Caster):ステアリング軸が前方に向かって下に傾いている状態。直進安定性が向上し、ハンドルが自然に中央に戻る力が強くなります。
  • ネガティブキャスター (Negative Caster):ステアリング軸が後方に向かって下に傾いている状態。低速での操縦性が向上しますが、高速走行時の安定性は低下します。

これらの角度が適切でないと、タイヤの摩耗が偏ったり、燃費が悪化したり、車両の操作性が低下したりするため、定期的なアライメント調整が重要です。